来年4歳になる長男を保育園・幼稚園に入れる、ということになりました。 私の教育方針は藤原正彦さんのパクリで「一に体力、二に国語、三四がなくて五に算数。それ以外は十以下」。幼稚園・保育園は子供を遊ばせるところ。勉強なんて小学生からで間に合うし、幼稚園・保育園に入れて勉強教えてもらおう、なんて一切思ってませんでした。まずは体を鍛えてくれ、と。小学校高学年、中学までは勉強しなくていいんじゃない?今は違うんですか? 早稲田大学の競走部に入って箱根駅伝に出るには栃木高校じゃだめかなぁ。佐野日大か…(笑)なんて考えているくらいです。冗談ですが。少し本気です。勉強は2の次。私の子供なので、お受験は得意になるかな?(笑) ところが、母親は
- 「これからは英語の時代。英語保育園に入れて、英語を勉強させる。長男をバイリンガルにさせる」
- 「子供の脳は無限。なんでもスポンジのように吸収するので、たくさん勉強させる保育園がいい」
- 「楽天もユニクロも社内で英語が公用化される。英語ができないと就職もできない」
とずっと思っていたらしい。オイオイオイ
私はといえば、誤解を恐れず言えば「幼稚園から英語保育園に入れて、英語勉強させるなんてどんなDQN親!?」と思っていたので、参りました。
また、こんな番組を私に見せて「インド人学校すごい。計算速い。しかも英語で。やはり早期教育は…」なんてはじめました。他の子が気になるんですかね。 「他の子と比較するより、もっと自分の子供を見てくれ」 ただ反対するだけだとただの頑固親父になってしまうので、いろいろ本を読みましたよ。
実は私も英語学習については素人なので、「子供の頃から、少しずつ学んだほうがいいのかな?」「小さい頃からネイティブの発音に触れていると、知らず知らずのうちにいい英語が身につくのかな?」とチラッと思ったことがありますが、これらの本を読んでそれがすべて誤解であると確信しました。いや、決してマイナスになるとはないでしょうが、今の段階では必要ではないでしょう。 「英語学習 7つの誤解」で大津氏は
- 誤解1 英語学習に英文法は不要である
- 誤解2 英語学習は早く始めるほどよい
- 誤解3 留学すれば英語は確実に身につく
- 誤解4 英語学習は母語を身につけるのと同じ手順で進めるのが効果的である
- 誤解5 英語はネイティブから習うのが効果的である
- 誤解6 英語は外国語の中でもとくに習得しやすい言語である
- 誤解7 英語学習には理想的な、万人に通用する科学的方法がある
をあげています。言うまでもなく、これらは誤解で、すべて誤りである、というのがこの本のテーマです。 大津氏の見解は必ずしも特殊な意見ではなく、むしろこれらの本の著者に共通する意見です。ところが,「言語学や英語教育に関わる人たち」の周辺にいる人たち、父兄、産業界、行政、英語教育業界では、その常識と非常識がまったく入れ替わってしまっているのが実情のようです。
筆者の立論の基礎になっているのは、母語・第二言語・外国語では習得プロセスが違う、という事実であり、「誤解」はこれらを混同することから生じていると考えられます。
小さい頃から英語の環境に身をおき、シャワーのように英語を聞き、英語漬けになったとしても、母語とは違う言語の英語を母語と同様に身につけることは困難ですし、たとえ身についたとしても忘れるのも早い。
幼児が習得できるレベルの語法・単語は中学に入ってから学ぶ内容ですぐに追いつく、と思います。
まだどこの保育園・幼稚園に入れるかの結論は出ていませんが、子供に良い教育を与えたいと思うのは親の常です。夫婦で根本的に教育方針が異なるので、これから苦労しそうです…